格安SIMのMNP転出手数料を解約手数料含めて調べてみた。―その1―

2016年4月3日最新トピックス,知っておくべきポイント

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先日、ソフトバンクがMNP転出手数料を3,000円に値上げしたニュースがあって、けっこうバッシングされてたのが記憶に新しい。ちなみに、ドコモとauは2,000円。
じゃあ、格安SIM通話付きを使っていて他社に番号引き継ぎで移るときは、いったいくらのMNP転出手数料がかかるのだろうと思って、ある1社のホームページからその金額を調べたところ、なんと7,000円!

正直ビックリした。

ソフトバンクが3,000円でバッシングだったのに、その倍以上の7,000円だなんて驚きしかない。
どこの会社かは後述するとして、その他の格安SIM各サービスではいったいいくらの設定にしているのか気になったので調べることにした。

調べていくうち、解約金という名目の費用が必ずからんでくるので切り離すことが難しく、必要な要素ということで解約料も合わせて調べることにした。

結果、各社なんともバラバラな内容だったので、ひとまず各社ごとにまとめてみる。

MNP転出手数料とは?

使用中の電話番号をそのまま他社で引き継ぎ使用するときの手続きをMNP(ナンバーポータビリティ)という。
格安SIM通話付きプランを契約していて、使用中の電話番号をそのまま他社で引き継ぎ使用するときには契約中のサービス会社に転出のための手数料が必要となる。
その費用のことをMNP転出手数料という。電話番号を引き継ぎ使用する場合には必須項目である。

(調査日:2016年4月3日)

格安SIM解約時の条件

  • 音声付きSIMを契約
  • スマホセットでの契約は除外(スマホ端末代金をセットしたもの)
  • MNP使用で解約

格安SIM各サービスのMNP転出手数料

すべて税抜きで表示。一部不課税というのがあったのでそこは別途記載する。
解約金については、各社さまざまな独自名称をつけているので、それぞれに沿ったもので表示する。

ここでの解約金の定義

格安SIM各サービスでは、基本的に最低利用期間を超えての期間であれば解約金は発生しないのが通常なので、ここでの解約金は最低利用期間内で解約した場合の費用を指す。

まず一番ビックリしたサービスから。

So-net(ソネット)


(※2017年12月6日追記)
ソネットは2016年10月1日より「nuromobile(nuroモバイル)」をスタート。
現在の下記サービスについて、一部提供を終了している。

  • 0 SIM → 提供中
  • So-netモバイルLTE → 一部新規受付終了
  • PLAY SIM → アマゾン、ヤマダデンキ、ヨドバシカメラ、ジョーシン、ビックカメラで販売中

「PLAY SIM」をネットで調べると、2016年10月には新規受付終了とあったり、公式サイトには新規受付終了の欄にリンクが貼られていたりしているが、実際にはまだ販売は継続されている。だが、公式サイトのお知らせには利用期限は、2017/12/31まで(公式サイト)とあるので、間もなく終了になりそう。


ソネットはメインのSo-netモバイルLTE、店頭販売目的のPLAY SIM、雑誌のオマケからはじまった0SIM、それぞれで中身が違うようなので分けてみた。

0SIMはMNP転出手数料が高額

0sim
いま一番オススメの格安SIM。毎月500MB以内に通信量をおさえれば通信のみSIMの月額料金は0円という画期的なサービス。通話付きなら月額700円。
しかし、MNP解約時は一番割高なイメージになった。
他社でもMNP転出手数料が高額なところがあるが、その場合は時期によって変動するパターンで長期間使用することで費用は抑えられる。しかし、0SIMはどのタイミングでも同じ金額が発生するのが特徴。

MNP転出手数料7,000円
最低利用期間12か月
最低利用期間内解約時の解約違約金5,200円
解約時の費用
(最低利用期間内のMNP使用)
12,200円
解約時の費用
(最低利用期間超えのMNP使用)
7,000円

ソネットは、0SIMのほかに通常サービスの「So-net モバイルLTE」と店頭販売が主体の「PLAY SIM」というのがある。
それぞれを見てみる。

So-net モバイルLTE(新規受付終了)

sonet-lte
解約金はプランによって異なる。ここはMNP転出手数料自体は低い。

MNP転出手数料2,000円
最低利用期間サービス開始日から12ヶ月後の月の末日まで
最低利用期間内解約時の解約違約金+Talkプラン、+Talk S2プラン、+Talk S2 (E)プラン:5,000円
+Talk Sプラン、+Talk Lプラン:8,000円
解約時の費用
(最低利用期間内のMNP使用)
+Talkプラン、+Talk S2プラン、+Talk S2 (E)プラン:7,000円
+Talk Sプラン、+Talk Lプラン:10,000円
解約時の費用
(最低利用期間超えのMNP使用)
すべてのプランで 2,000円

PLAY SIM(新規受付終了)

play-sim
PLAY SIMは0SIMと同じ内容になっている。後発のサービスはこちらに統一しているイメージ。

MNP転出手数料7,000円
最低利用期間12か月
最低利用期間内解約時の解約違約金5,200円
解約時の費用
(最低利用期間内のMNP使用)
12,200円
解約時の費用
(最低利用期間超えのMNP使用)
7,000円

nuromobile(nuroモバイル)

2016年10月からスタート、現在はメインサービスとなっている。

MNP転出手数料3,000円
最低利用期間開通月を除く12か月後の末日
最低利用期間内解約時の解約金(12ヶ月-利用開始月を0ヶ月とした利用月数)×1,000円
解約時の費用
(最低利用期間内のMNP使用)
(12ヶ月-利用開始月を0ヶ月とした利用月数)×1,000円+3,000円
解約時の費用
(最低利用期間超えのMNP使用)
3,000円

b-mobileは最低利用期間が短いのがうれしい

格安SIMの雄、b-mobileは業界のさまざまなベースを作ったといっても過言ではない。しかし、他社と比較して一番やさしい内容だと感じた。
b-mobileからは2種類のサービスで調査した。

おかわりSIM

おかわりSIM
1GB月額500円で話題になった格安SIM。通話付きでも月額1,300円というのがうれしい。
ただここでは関係ないが、業界では通話オプション700円で暗黙の統一があるのに800円にしているのが少しひっかかかる。

MNP転出手数料3,000円
最低利用期間開通日から4か月間
最低利用期間内解約時の解約金8,000円
解約時の費用
(最低利用期間内のMNP使用)
11,000円
解約時の費用
(最低利用期間超えのMNP使用)
3,000円

b-mobileSIM

bmobile-sim
(2018年3月16日 修正)
3GB上限のライトプランは終了し、高速25GB定額プランのみ。

MNP転出手数料3,000円
最低利用期間開通日から4か月間
最低利用期間内解約時の解約金8,000円
解約時の費用
(最低利用期間内のMNP使用)
11,000円
解約時の費用
(最低利用期間超えのMNP使用)
3,000円

mineo(マイネオ)はMNP転出しなければいい

mineo
ドコモプランとauプランは共通。
最低利用期間内のMNP転出手数料はなんと11,500円!
他社でも解約金を追加すればそれくらいになるじゃないかと言えばそれまでだが、この金額だけ見るとなんとも高額なイメージとなる。
では、12か月以内にMNPなしで解約すればどうなるのか?
いつ解約しても違約金は発生しないということになる。ここが他社と異なる部分だろう。
ちなみに、マイネオでは解約清算金と表示している。

MNP転出手数料11,500円(利用開始翌月から12カ月以内)
13か月以降 2,000円
最低利用期間なし
解約清算金0円
解約時の費用
(最低利用期間内のMNP使用)
11,500円
解約時の費用
(最低利用期間超えのMNP使用)
2,000円

次は、どうも表現方法がわかりにくいところがあった。

NifMo(ニフモ)

nifmo
アットニフティが提供するNifMo(ニフモ)。

MNP転出手数料3,000円
最低利用期間利用開始月および利用開始月の翌月から6カ月以内
音声契約解除手数料8,000円
NifMoでんわ契約解除手数料3,000円
(利用開始月および利用開始月の翌月から2カ月以内に契約解除を行った場合に発生)
解約時の費用
(最低利用期間内のMNP使用)
(2か月以内)14,000円
(3か月以降)11,000円
解約時の費用
(最低利用期間超えのMNP使用)
3,000円

NifMo(ニフモ)では、2種類の違約金らしきものがあった。

ここがおかしいぞ!ニフモさん

MNP手数料から外れるが、解約時の2種類の手数料が発生する期間をあらわす表現方法として、どうにもわかりにくい文章がある。ニフモの公式ページから引用すると、音声通話対応の契約タイプをご契約の場合、ご利用開始月および、ご利用開始月の翌月から6カ月以内に契約解除を行った場合、音声契約解除手数料8,000円(税抜)が発生します。とある。
6カ月以内に契約解除を行った場合に発生となっているので、この内容に照らして

2月3日に利用開始、8月末に解約をした場合

にはどうなるのかを考えてみる。

利用開始の2月を1か月目で数えると8月末は7か月目にあたり、6か月以内には該当しない。

しかし、利用開始の翌月にあたる3月から数えると8月末は6ヵ月目にあたり6か月以内に該当する。

「および」とはどちらにも該当するという解釈になると思うのだが、この表現はどうにも混乱を招くものではないだろうか。訂正を求めるべきか否か。ニフモの関係者がこの記事を読んでくれることを願う。

記事が長くなりそうなので、続きは次回へ。

このあと、U-mobile、楽天モバイル、みおふぉん、他まだまだ続く…